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2012.04.06
嘉瀬川・石井樋(いしいび)地区歴史的水辺整備事業
所在地:
佐賀県佐賀市大和町尼寺3247番地先
竣工年度:
2005年
諸元:
土木遺産の復元整備
象の鼻、天狗の鼻、出鼻、導水路、放水路等の復元整備
エントランス広場、記念館の整備
概要:
石井樋は佐賀藩の成富兵庫が1600年代初めに築いた水利施設で、中の島を核に大井手堰、天狗の鼻、象の鼻、石井樋(樋門)などが配置されている。現存する施設では我が国最古級である。1960年用途廃止により施設は壊れ土砂に埋没していた。中の島周辺の地形構造から標高10mに着目。出鼻という第3の鼻の発見につながった。導水路・放水路は標高10mの等高線から掘り下げ河畔林はすべて残した。天狗の鼻は伝統的石積技法で修理復元し、象の鼻は周囲を新設石積で保護。象の鼻野越と出鼻はその機能を水理模型実験で検証し復元した。エントランス空間は旧堤防ライン、船着き場、2本の古木と観音堂、小寺川井樋などを基本とし再構成した。
受賞:
土木学会デザイン賞2008 優秀賞
吉村 伸一Shinichi Yoshimura
(株)吉村伸一流域計画室 |EA協会 副会長
資格:
技術士(建設部門:河川、砂防および海岸海洋)
技術士(環境部門:自然環境保全)
特別上級土木技術者[流域・都市](土木学会)
略歴:
1948年 北海道生まれ、石狩川流域人
1971年 室蘭工業大学土木工学科卒業
1971年 横浜市役所 勤務
1998年 吉村伸一流域計画室設立、代表取締役
主な受賞歴:
2005年 土木学会デザイン賞 最優秀賞(和泉川/東山の水辺・関ヶ原の水辺)
2008年 土木学会デザイン賞 優秀賞(嘉瀬川・石井樋地区歴史的水辺整備事業)
2011年 土木学会デザイン賞 優秀賞(いたち川の自然復元と景観デザイン)
2018年 土木学会デザイン賞 優秀賞(伊賀川 川の働きを活かした川づくり)
2021年 復興デザイン会議第3回復興設計賞(川原川・川原川公園)
2022年 土木学会デザイン賞 最優秀賞(川原川・川原川公園)
主な著書:
日本文化の空間学(東信堂、2008、共著)
多自然型川づくりを超えて(学芸出版社、2007、共著)
多自然川づくりポイントブック(日本河川協会、2011、共著)
図説・日本の河川(朝倉書店、2010、共著)
川の百科事典(丸善、2009、共著)
川・人・街-川を活かしたまちづくり(山海堂、2001、共著)
自然環境復元の技術(朝倉書店、1992、共著)
組織:
(株)吉村伸一流域計画室
神奈川県横浜市
Email:yoshimura@ys-ryuiki.co.jp
業務内容:
・河川の自然復元および景観デザインに関わる研究、計画、設計
・川づくり、まちづくりに関わるコンサルタント業務
・市民参加、合意形成マネジメント
・その他上記に付帯する業務
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