SPECIAL ISSUE/ all

2011.04.01

エンジニア・アーキテクト協会WEB機関紙「engineer architect」創刊にあたって

二井 昭佳(国士舘大学|EA協会)

エンジニア・アーキテクト協会WEB機関紙をご覧いただきましてありがとうございます.

このたびエンジニア・アーキテクト協会では、その場所に暮らす人々が生き生きとした実感を得られるまち、また今後も永続的に暮らし続けられる地域力のあるまちを創出していくために、それに向けて日々奮闘している行政担当者や市民、実務者、また今後を担う若者たちを応援することを目的として、WEB機関紙を毎月10日に発刊することにいたしました。機関紙では、良質なまちづくりや公共空間の創出に役立つ情報を発信するとともに、その実現に向けて変えなければならない土木の仕組みに関する提言をおこなっていきます。

機関紙の具体的な構成は、当協会と同じ理念に向かって奮闘している方々への応援メッセージ、土木の仕組みに関する提言、良質なまちづくりや公共空間の創出に役立つ情報の3つの柱を基本として記事を掲載します。

応援メッセージでは、これまで当協会の会員がかかわった良質な公共空間の事例においても、必ず熱意ある行政担当者や市民の存在があり、その方々の相当の努力によって実現に至っていることから、同じように各地で孤軍奮闘している方々を応援し、その輪が広がっていくようなメッセージを発信していきます。

また土木の仕組みに関する提言では、例えば、社会問題が複雑化しているなかで従来の発注制度では柔軟に対応しきれなくなっている点に対する改善策や、今後のまちづくりにおいて積極的に取り組むべき公共事業の提案などについて提言をおこないます。具体的には、①発注制度,②人材育成,③公共戦略,④職能確立,⑤市民協働まちづくりの5つの大きなテーマを掲げ、毎号それに対応した特集記事を掲載していく予定です。なお、現時点における特集記事のテーマ案は下記の通りです。

■発注制度を問う
プロポーザル方式(総合評価制度)のあり方、設計監理・デザイン監理の必要性,設計JVの必要性、複数年契約の必要性、土木コンペの重要性 など

■風景を創る人材育成
大学における土木デザイン教育の必要性 など

■これからの公共戦略
埋もれている土木遺産の活用方法、あたらしい駅前広場のありかた、公共事業の重みづけの必要性、事業評価のありかた、一括交付金の活用方法,など

■エンジニア・アーキテクト職能の確立
デザイン設計歩掛の必要性,土木における著作権のありかた,土木における表彰制度のありかた など

■市民協働によるまちづくり
住民参加のありかた など

さらに、良質なまちづくりや公共空間の創出にすぐに役立つ情報として、協会員が関与したデザイン作品やまちづくりの取り組みを分かりやすく解説する【エンジニア・アーキテクトのしごと】や、経験豊富な協会員が土木分野の計画・設計・デザイン手法を解説する【土木デザインノート】、さらに土木に対応した模型の作成方法について模型をつくる意味から具体的な表現方法までを解説する【ドボクノモケイ】を連載します。

加えて、日本の風景を実際に創ってきた職人たちの知恵や経験を紹介する【職人礼賛】や協会員がかかわっているプロジェクトや研究の対象地の風景を紹介する【風景エッセイ】といった、楽しく読める記事も連載します。

このほか今後は、デザイン作品批評やデザイン的に優れた製品レビュー、ディテールなどのおさめ方テクニックなどを掲載することも検討しています。

最後になりますが、WEB機関紙は以下の編集体制で企画・運営していきます。編集委員には、小野寺氏、兼子氏、吉村氏といった経験豊富なエンジニア・アーキテクトに加え、金光氏、西山氏、新堀氏といった今後を担う若手のエンジニア・アーキテクトに参集いただきました。

このメンバーで議論をおこないながら、子供たちに残せる魅力的なまちがひとつでも多く生まれるよう、時機にあわせた記事を掲載していきます。これを機会に、是非とも「お気に入り」に追加いただき、永くお付き合いくださいますようよろしくお願いいたします。

編集長 :二井昭佳(国士舘大学)
編集委員:小野寺康(小野寺康都市設計事務所)
:兼子和彦(地域開発研究所)
:金光弘志(カネミツヒロシセッケイシツ)
:西山健一(イー・エー・ユー)
:新堀大祐(設計領域)
:吉村伸一(吉村伸一流域計画室)

二井 昭佳Akiyoshi Nii

国士舘大学|EA協会

資格:

博士(工学)

 

略歴:

1975年 山梨県生まれ

1998年 東京工業大学工学部社会工学科 卒業

2000年 東京工業大学大学院社会理工学研究科社会工学専攻修士課程 修了

2000年 アジア航測㈱ 入社(道路・橋梁部所属)

2004年 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻博士課程 入学

2007年 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻博士課程 修了

博士(工学)

2007年 国士舘大学理工学部都市ランドスケープ学系専任講師

2012年 スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zurich)guest professor

2013年 国士舘大学理工学部都市ランドスケープ学系准教授

2014年 国士舘大学理工学部まちづくり学系准教授

 

主な受賞歴:

2006年 第8回「まちの活性化・都市デザイン競技」奨励賞

2007年 景観開花。「道の駅」佳作

2009年 広島南道路太田川放水路橋りょうデザイン提案競技(国際コンペティ

ション)最優秀賞

篠原修・内藤廣・二井昭佳編「GS軍団連帯編 まちづくりへのブレイクスルー 水辺を市民の手に」、彰国社、2010

 

組織:

国士舘大学 理工学部

〒154-8515 東京都世田谷区世田谷4-28-1

TEL:03-5481-3252(理工学部事務室)

HP:http://www.kokushikan.ac.jp/faculty/SE/laboratory/detail.html?id=107007

SPECIAL ISSUE

橋梁デザインのゆくえ

2012.12.18

場を繋ぎ、場を創る橋を目指して
震災特別号

2011.04.30

本格復旧まで社会基盤施設はすべからく仮設構造物での対応を!
‐現地で奮闘する土木技術者への感謝と各行政機関へのお願い‐
エンジニア・アーキテクト協会、始動。

2011.04.01

エンジニア・アーキテクト協会WEB機関紙「engineer architect」創刊にあたって

SERIAL

ドボクノ手習い-土木系大学のデザイン演習

2016.05.30

06 | “どこに手を打つか”から考える
−国士館大学理工学部まちづくり学系
「公共空間デザイン演習」−
EAプロジェクト100

2015.08.18

10|牛久駅東口駅前広場(前半)
風景エッセイ

2012.10.30

09 |共同体の意思が生み出す風景
ドボクノモケイ

2012.08.20

13|いよいよ完成 その2 ~模型写真を撮ろう!+あとがき
ドボクノモケイ

2011.09.01

06|モケイづくりを始めよう その3~敷地の表現
ドボクノモケイ

2011.07.01

04|モケイづくりを始めよう その1~ベースをつくる
ドボクノモケイ

2011.05.01

02|模型の鉄則その1~作成範囲とスケールを決めよう
ドボクノモケイ

2011.04.01

01|模型をつくる意味

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