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(社) 建設コンサルタンツ協会
副会長
藤本 貴也
土木構造物は都市や地域を形成する「基盤施設」であるが故に一般の芸術作品とは異なり、国土・地域・街並等の幅広い空間に働きかけ美しい景観や優れた風景を創出した時にこそ、その真価が発揮されるように思う。その為には景観・デザインに関する素養が一部の専門家だけではなく、社会資本の整備・管理に携わるすべてのエンジニアにとって具備すべき最低限の技術的知識として位置付けられ、ごくありふれたインフラ整備に際しても一定の景観・デザイン的配慮が加えられる必要がある。

エンジニア・アーキテクト協会には「景観・デザインの精鋭的なプロ集団」としてこの分野の最先端の水準を高める役割を担われるとともに、インフラ整備に携わる多様なエンジニアやそれをユーザーとして支える国民の、景観・デザインに関する意識・水準を高める国民運動のリーダーとしても大いに期待し注目していきたい。

東京大学大学院
教授
内藤 廣
われわれの社会は、何かに名前を与えなければ内容を理解できない、というクセがあります。新しい器には新しい酒を、新しい職能には新しい言葉が必要です。

建築あるいは建築家という言葉が、明治初頭に東大教授であった伊東忠太の命名によって登場しました。西欧のarchitectureという概念を輸入しようとした時、名前が必要になったのです。以来、建築界は建築家の職能確立に百年の月日を要しましたが、その成果はいまだに確たるものにはなっていません。本来抽象概念である建築(architecture)を、具象物を指す建物(building)と区別しなかったからです。誤訳は、間違った概念を生み、誤解に満ちた職能を生み出します。建築界は、この言葉が生んだトラウマをいまだに脱し切れていません。

EAAは建築の辿ったこの道を辿るべきではないでしょう。そのためには、出発点において熱い議論を重ね、この言葉に厳密な定義を与える必要があると思います。Engineer Architectという新しい言葉が、強靭さを持ち、多くの人に認知され、新たな地平を切り開くことを願ってやみません。

日本港湾協会
会長
栢原 英郎
学生時代のことだが、秋もかなり深まった頃、近郊の山に登った。下山の途中、林の中を通り過ぎながらふと目を挙げると薄暮の空を背景に、葉のすっかり落ちた枯れ枝のシルエットが目に入った。息を呑み、しばらく動くことができなかった。深いブルーの空とシルエットの黒、無秩序に見えながら全く不自然ではない枝ぶり、全てが完全な調和を保っていたからである。そのような状態を「自然」と表現する日本語の妙にも感心をした瞬間であった。

土木技術とは自然を征服する技術ではなく、自然の知恵を人為的に再現する技術というのが大学の学びを終えて気付いたことだが、これは土木のデザインにも通ずることではないかと考えている。

株式会社内田洋行
テクニカルデザインセンター
若杉 浩一
モノが売れなくなり、新しいものが作れなくなった。そして簡単でつまらないものばかりが増えてしまった。高度消費の中で、僕らは普通の感動や喜び、価値をどこかに置き忘れてしまった。ぼくは、企業でインハウスデザイナーとして仕事をしている。経済一本やりの中で、チームや仲間を忘れた組織が感動や喜びを提供出来るのか?この社会の行く末に苛立ちすら覚える。そんな中にまた雄々しく立ち上がった人達がいる事を知り、「世の中捨てたものじゃない。」と心が躍る。どんな時代でも、人が創るのだ。僕もその傍らで何か出来ればとても嬉しい。

エンジニア・アーキテクト協会 設立おめでとうございます。

慶應義塾大学大学院
システムデザインマネジメント研究科
教授・キャスター
林 美香子
この夏、フランスの農村地帯で、景観と地域づくりをテーマに調査してきた。フランスの田舎は、何度訪れてもその美しさに感動する。農村景観ばかりではない。町並み、道路、河川・・・公共空間のデザインの質の高さに驚かされる。さすが公共事業費用の1%を景観整備にあてる「1%景観」の施策がある国は違うと感心していたら、フランスの景観の素晴らしさは、「エンジニア・アーキテクト」の存在も大きいと知った。

日本は戦後の高度成長期に、経済性と効率性を優先させるあまり、戦前には存在した「美しさと技術を融合する専門家」が活躍できないシステムになってしまったのだ。そのため、美しさや質は後回しにされ、地域ならではの景観や文化などは、消滅の危機に瀕している。

今こそ、日本らしい質の高い景観と文化を守り、作り出していくために、エンジニア・アーキテクトが力を発揮できるシステムの構築が必要だ。

エンジニア・アーキテクト協会の活動に大いに期待している。

(財) 民間都市開発推進機構
常務理事
竹内 直文
境界領域の価値創造

境界領域では積極的か消極的かの違いはあるにしても「縄張り」が意識され、双方の融合や新たな価値創造が進まないことが多い。都市空間の主要な構成要素は建物と公共施設であるが、その境界部は実は都市に様々な表情や雰囲気をもたらす重要な要素空間となり得る。ここで往々にして障害になるのが人々の意識と法制度と、そして科学技術に内在する「縄張り」である。我々は、どんどん進化する人々の意識に制度や学問がついて行けない、という事態だけは少なくとも避けなければならない。「エンジニア・アーキテクト」がこの境界領域での価値創造の先導者たることを心から期待したい。

九州旅客鉄道株式会社
鉄道事業本部
津高 守
エンジニアアーキテクツ協会の設立、本当におめでとうございます。篠原先生を始めとする皆様とは、日向市駅高架駅舎整備を機会として、10年以上にわたりお付き合いをさせていただいております。

日向市駅舎はブルネル賞を始め数多くの賞を頂いたことはご承知の通りでありますが、何より駅舎完成後も篠原先生はもとより、駅舎の設計をしていただいた内藤廣先生や駅前広場の設計をされた小野寺康さん、そしてプロダクトデザイナーの南雲勝志さん達と引き続き懇意にさせて頂くことができ、このことが駅舎に頂いた数々の賞にも勝る我々の財産であると思っております。

このたびエンジニアアーキテクツ協会を設立され、皆様の活躍の場がさらに広がり、日向市駅舎のような地域の自慢となり後世に胸を張って引き継げる作品が日本中で数多く作られることを祈念するとともに、変わらぬご指導をお願いいたしたく、お祝いのメッセージを送らせていただきます。

日本土木学会
次期会長
山本 卓朗
“ほんとうの土木”を見せてやろう

私の子供の頃、今のアジア諸国みたいに、欧米に追いつけ、追い越せと頑張っていた時には、貧弱な設備でも機能さえ満たせば誰しも満足した。それはそうであろう。停電・断水は日常茶飯事。尻を押してもらわないと電車にも乗れなかった・・・国民が要求し、政府も必死になって社会資本を充実させた。その機能が満たされ、今になって日本の景観の貧弱さに気づく。国鉄の民営化。国鉄が効率一辺倒で採用してきた標準設計から脱皮しようとしたとき、篠原修さんと出会った。それから20年、エンジニアアーキテクトの集団を作るという。遅いんだよなー!と毒づきつつ、最大のエールを送る。チョンゲチョン。韓国も頑張っているぞ。遊んでいる暇はないのだ。“貧弱な土木から豊かな土木へ”日本の景観を一新するまで頑張って欲しい。

日向商工会議所
専務理事
黒木 正一
「区画整理・鉄道高架・商業集積・文化交流」を総合的に進める、真の「産・学・官・民」の総合的な人材活用と市民参画の街づくり――いわゆる「日向方式のまちづくり――において、初のこの大事業を「不安から自信」へと導かれたのが、高い志と理念を掲げた、篠原先生や内藤先生率いる南雲さん、小野寺さんら、エンジニア・アーキテクトの皆さんであります。構想から実施計画に至るまでの間、行政の目的、あらゆる利用者の意見を取り入れながら、愛着される施設づくり・まちづくりへ繋がり、「ハレの場・舞台づくり」が構築されました。

皆さんとの出会いがなかったら、多くの専門家や市民の皆さんからの賞賛や、現日向市長・黒木健二様よりの「黒木さん、『平成の宝づくり』ですね」とう言葉はなかったと思うと、地方行政の一土木技術者としてエンジニア・アーキテクトの皆さんに感謝、感謝の至りであります。

国も地方も財政難で厳しい状況の中でありますが、ここで公共施設づくりの原点に振り向く必要性を感じております。安かれば良かろうでなく今後、将来に向けて歴史が評価する「価値ある品格のある公共施設づくり」のためにエンジニア・アーキテクト協会の活躍と限りない発展をご祈念申し上げます。

建築家・
東京理科大学
教授
宇野 求
日本の国土は近代化をめざして工学的に改造されてきた。南北3000kmほど連なる数千の島々からなる日本の国土は、急勾配の複雑な自然地形と沖積平野の組み合わせでできている。多様な自然地形に四季の陽光と雨(+雪)が降り注ぎ、それ故、日本の人々は世界的にもっとも生物多様性に恵まれた=自然に恵まれた地域に暮らしてきた。20世紀、自然に恵まれた国土は「工学化された国土」(engineered land)となり、経済は繁栄し生活は向上したが、力づくの自然制御が目立つようになり、不自然で無粋なときに知恵の足りない構造物がつくられてきた。21世紀は、再び自然と工学がうまく折り合う賢明で美しい国土(smart land)づくりに努力することが望ましく、それは彼らのような志の高い次世代のシビル・エンジニアによって設計(デザイン)されると思われるのである。
編集者
内田 みえ
「強い責任と中立性・自律性を持って住民のために貢献する、高い技術と創造性を備えたプロ集団」が、いよいよ立ち上がったことを心からうれしく思う。設立趣旨を読むと、ある意味、当たり前のことが書かれている。そういうまっとうな趣旨を持つ集団がこれまで無かったこと自体が、日本の公共事業と土木業界の現実を物語っているのだと再確認した。前例に囚われる事なかれ主義の発注者と、自己の利益ばかりに腐心せざるを得ない業者による公共事業には、住民の存在とつくり手たちの思いや責任など無く、ましてやつくったものに魅力など感じられるわけがない。長く続いた悪習を断ち切り、日本人が本来の豊かさと誇りをもって生きていける地域社会のために、血の通った公共施設をぜひともたくさんつくっていただきたい。
水資源機構
青山 俊樹
日本の自然は美しい。春の若葉、雪解け水の流れる川、夏の緑、秋の田園、紅葉の山々、冬の雪にたたずむ木々。その自然にふさわしいまちや施設を造り、それらを後世に残したい。土木技術者こそ、その中心に在るべきである。美しい国土景観を創るためには、景観設計の技術が必須である。良いセンスと深い考察力を持ち、構造にも強い技術者が多数育ってくれることを切に望んでいる。
前・島根県津和野町長
中島 巌
橋梁に代表される土木構築物の建設において、技術を表現へと統合していくデザインは、社会資本の価値を持続性の高い豊かなものとするために重要な役割を担う。

今日までの土木の制度のしくみの中に景観、ランドスケープ、構造システムからディテールにいたるデザインの開発を確かな役割として組み込んでいく努力は様々な形でなされるべきではないだろうか。これからの土木のデザインを担う世代が、積極的に今日の技術をデザインへ吸収し、重ねて制度への提言を目指し、相互に育み合う場が生み出される事への期待は大きい。

建築家
岡部 憲明
橋梁に代表される土木構築物の建設において、技術を表現へと統合していくデザインは、社会資本の価値を持続性の高い豊かなものとするために重要な役割を担う。
今日までの土木の制度のしくみの中に景観、ランドスケープ、構造システムからディテールにいたるデザインの開発を確かな役割として組み込んでいく努力は様々な形でなされるべきではないだろうか。これからの土木のデザインを担う世代が、積極的に今日の技術をデザインへ吸収し、重ねて制度への提言を目指し、相互に育み合う場が生み出される事への期待は大きい。