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2016.12.12

17|明智駅前広場・交流施設、浪漫邸前広場

新堀 大祐((株)設計領域|EA協会)

概要:

明知鉄道の終点である明智駅の駅前広場と飲食・待合機能を持つ交流施設、および大正ロマンの風情が残る明智地域の主要施設である浪漫亭前広場の整備計画。駅周辺を「地域と人をつなぐ」エリアと捉え、人々が日常的に集う地域コミュニティの中核としてだけでなく、来訪者の玄関口としての「もてなしの空間」となることを意図している。複数の整備をトータルに検討することで、駅からまちなかへ人々を導く仕掛けなど、まちづくりを見据えた計画が可能となった。
整備前の明智駅前:
明智駅周辺は明智のまちから一段高い場所に位置するものの、既存施設や駐輪場などがあるために、まちへの/まちからの視線が分断されてしまっていた。また、バス・タクシー、一般車が錯綜し煩雑な印象だった駅前は、バス待ちのスペースや乗降場がきちんと確保されておらず、利用者にとって居場所のない状況であった。

 

整備前の浪漫亭前広場:

地域の主要施設である浪漫亭前のスペースは、主に施設の駐車場として利用されており、地域の憩いの場としての魅力に欠ける設えだった。

 

大正ロマンの風情が残る明智の街並み。

駅から大正路地(写真左上)を通って街中に至る。

 

駅前広場:

交通機能が錯綜し煩雑だった駅前は、交通機能を満たしながら、歩道やウッドデッキを整備することで「人のための居場所」として設えた。鉄道や広場を眺めながら時間を過ごすことができるデッキ広場が駅舎と交流施設をつなぎ、明智のまちの新しい顔となっている。

 

駅前交流施設:

駅前に駅舎と連動した待合施設の設置を検討し、多目的スペースと公衆便所を併設した駅前交流施設として実現した。天井の高い多目的スペースは建具を開け放し、テラスと繋げて使用することができる。

 

住民ワークショップの様子:

検討プロセスにおいては、地域住民や関係事業者と模型等を使用したワークショップを行い、イメージを共有しながら検討を進めた。

 

利用形態や運営を含めた活発な議論を行った結果、竣工後、広場はイベントや物販スペースとして有効に利用され、交流施設は展示スペースを併設した飲食店(カフェ)として地域住民による主体的な運営がなされている。

 

浪漫亭前広場:

イベント等にも使用できるオープンスペースと日常的な憩いの場をゆるやかにつなぎ、様々なシーンに対応できる広場デザインとしている。

 

浪漫亭前広場:

せせらぎと緑、店舗によるヒューマンスケールの空間が日常的な憩いの場をつくりだすと共に、大正路地へ来訪者を導く動線になっている。

 

 

所在地:

岐阜県恵那市

 

竣工年:

2011年11月

 

諸元:

【明智駅前広場】

規模│ 約2100m²

【駅前交流施設】

構造│木造1階建て

規模│建築面積:99.34m² 延床面積:88.97m²

【浪漫邸前広場】

規模│ 約4000m²

関係者:

事業主体|恵那市

 

【明智駅前広場】

基本設計│(株)設計領域

実施設計│ 興栄コンサルタント

【駅前交流施設】

設計・監理│(株)設計領域

共同│構造:KAP 設備:成田賛久、Lapin建築設備工房

【浪漫邸前広場】

基本設計│(株)設計領域

実施設計│ 大日コンサルタント

 

EAプロジェクト100

新堀 大祐Daisuke Shimbori

(株)設計領域|EA協会

資格:
一級建築士

 

略歴:
1976年 神奈川県横浜市生まれ

2000年 東京大学工学部土木工学科卒業

2002年 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻修士課程 修了

2002年 (株)ワークヴィジョンズ 勤務

2009年 (株)設計領域 設立

2010年 青梅市まちづくり・デザイン専門家

 

組織:
(株)設計領域

代表取締役 新堀 大祐

代表取締役 吉谷 崇

〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町29-35 渋谷Dマンション2階

TEL:03-5459-1618

FAX:03-5459-1619

HP:http://s-sr.jp/

 

業務内容:
・土木、建築、造園に関わる設計及び監理

・地域、都市計画に関する調査、研究及び計画立案

・都市デザイン、景観設計に関する調査、研究及び計画立案

・インテリア、家具の企画、設計及び販売

・公園遊具、路上施設等の企画、設計及び販売

・広告、宣伝に関わる企画、編集及び制作

・イベント等の企画及び運営

・前各号に付帯する一切の事業

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